「ソーラー女子は電気代0円で生活してます!」(フジイチカコ著)を読んで。節電・発電が楽しくなる本

風邪でダウンしている間に、この本を読んだ。


ソーラー女子は電気代0円で生活してます!(フジイチカコ 著・東園子 漫画)

前に買ってあって、なかなか読めずにいたが、頭がぼーっとしていても漫画なら読めそうだと思って手に取ってみた。読み始めたら止まらなくなるくらい面白かった。

著者のフジイチカコさんが、3.11後、節電から始まり、そのうち電力会社との契約を解除し、ソーラーパネルとサイクル発電機、その他いろいろな工夫によって電気代いらずの暮らしに突入されたストーリーが楽しく紹介されている。

紹介されているアイテムのなかに、「植木鉢冷蔵庫」や「植木鉢ストーブ」がある。Facebookか何かで見たことがあるけれど、実際に使っている、という話は見聞きしたことがなかった。植木鉢冷蔵庫は、簡単に言うと、大小の植木鉢を重ね、その間に砂を詰める。小さい鉢に食材を入れ、砂に水をかけ、ぬらした布でフタをしておくと気化熱の働きで冷えるらしい。夏におにぎりの発酵を遅らせるくらいには冷えるだろうか…。ぼくもそのうち作ってみたいと思った。

フジイさんが使うのをやめた電化製品として、テレビ、エアコン、電気ファンヒーター、冷蔵庫が挙げられている。うちでもこれらの家電は使っていない。冷蔵庫は、一日中つけっぱなしの家電で、電気使用量は通常、家庭のなかでNo.1。テレビとエアコンも家庭内の電力使用の多くを占める。いきなりこれら全部をなくしてしまうのは難しいと思うけれど、なければないでそれが当たり前になる。そんな暮らしを続けていると、そのうち、テレビで見たい番組がないし、冷蔵庫で冷やしたいものがない、ということになる。

家庭で使う電化製品を減らしていくことは、苦行ではなく、やり始めると楽しくなってくる。この本を読んでいて、その楽しさを思い出した。

どうしても必要な電化製品までなくしてしまう必要はない。フジイさんは、電化製品だけど使い続けるものとして、パソコン、プリンタ、ミシン、洗濯機を挙げている。フジイさんは染色作家なのでミシンは大事な仕事道具。ぼくもたいていの電化製品とサヨナラしたけれど、パソコンとプリンタ、それから音楽を聴くためのスピーカーは使い続けている。

うちでは東京にいた頃にワークショップでつくった小さなソーラーシステムを使っていて、ケータイや乾電池はこれで充電できる。


東京のアパートでは、居間の照明もこのソーラーシステムでLEDを光らせ、台所ではソーラーランタンを使っていたのだけど、香川の古民家で暮らし始めてからは、薄暗がりだと虫の発見が遅れるので普通の照明を使うようになってしまった。

今くらいの電気使用量だと、10万円くらい出してもう少し本格的なソーラーシステムをつくれば、うちも電気代0円の生活ができるかもしれない。ソーラーパネルはだんだん安く性能もよくなっていくだろうし、次に引っ越すときかな、と思っていたけれど、この本を読んでいるとつくりたくなってきた。

節電や、太陽光発電、暮らしのエコアイデアなどに関心がある方におすすめの一冊。楽しく読めるし、具体的なアイデアもいろいろ載っていて、ワクワクして実行したくなってくる。


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by 硲 允(about me)
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