「人生がときめく片づけの魔法2」(近藤麻理恵 著)を読む。片付け進行中

「人生がときめく片づけの魔法」に続いて、その続編の「人生がときめく片づけの魔法2」を読んだ。



1巻も2巻も、近所の図書館で借りて読んだ。借りるときに、ちょっと面白いことがあった。

最初、借りようとすると、両方とも貸し出し中で、予約をしておいた。先に2巻だけ用意ができたとメールで連絡をいただき、受け取りに行った。まず、借りていた他の本を返却すると、受付の方が、予約の本が届いていることを教えてくれ、あとで別の本を借りるときに一緒にお願いします、と告げた。その後、借りたい本を選び、カウンターに行くと、別の方に替わっていた。カードのコードを機械で読み込むと、予約の本が用意できていればわかる仕組みになっているので、わざわざ言わなくいいかなぁと思いつつ見ていると、どうも予約の本はスルーされそうな感じだったので、「予約の本もお願いします」と言った。すると、受付の方は申し訳そうな様子で、「2巻が先に用意できていまして」と言う。それでも構いませんよ、と言って、先に2巻をお借りしたのだけど、何も言わなかったら1巻が来るまで教えてもらえなかったのだろうなぁと思い(ぼくはメールで確認していて知っていたのでよかったけれど)、不思議に思った。人によっては絶対に1巻から読みたい、という人もいれば、とにかく早く読みたいので2巻からでもいい、という人もいるだろうから、一応確認したほうがいいのではないだろうかと考えた。

その後、帰りにショッピングモールに寄り、フードコートで早速読み始めると、2巻は片付けがある程度進んだ人向け(「捨てる」段階が終わった人、だったかな?)なので、まだ片付けがそこまで進んでいない場合は「絶対に」1巻から読んでほしい、というようなことが書かれていた。あの受付の方は、もしかするとこれを読んでいたのかも!と思い、ちょっと申し訳なくなった。どっちかはわからないけれど、そういう配慮だったらすごいと思った。

「2巻が先に用意できていますが、片付けはどこまで進んでいますか?」
「まだいろいろ捨てるのを始めたところで…」
「その段階の場合、絶対に1巻から読むようにと書かれているので、まだ貸し出しはいたしかねます」

そんな受付の方がいたら面白いなぁ、と妄想が膨らむ…。

余談が長くなってしまったけれど、2巻もいい本だった。1巻と同様、とにかく読んでいて、片付けしたい気持ちが高まってくる。

片付けの具体的なテクニックや心掛けがいろいろ書かれているので、いろいろ覚えておかないといけないことがあるような気がしてくるけれど、片付けでやるべきことを一言で表してくれていて、ノートに書き写した。

ときめくモノを残し、ときめかないモノを捨てる。そして、残すと決めたすべての持ちモノの定位置を決め、使ったあとは必ず定位置に戻す。片付けでやるべきことはこの二つだけです。
(引用元:『人生がときめく片づけの魔法2』

まだぼくの片付けは途中だけど、たしかにこの二つを実行すると、再び散らかることがない。こんまりさんの片付けレッスンを卒業した方でリバウンドしてしまう人はほぼ0%らしく、それが大げさではないことがわかる。

「ときめき」で判断して「捨てる」段階のときは、同じカテゴリーのものを一箇所に集めることだけを気にしながら、ひとまずカテゴリー別に空き箱などに入れておき(袋だと量がわかりにくいのでNG)、どんどん先に進めていくのがいいという。ぼくは前まで片付けにやけに時間がかかっていたが、これを意識し、実践していくと、片付けのスピードがずいぶん上がった。

「捨てる」作業をしていると、「ときめく」けれど役に立たない(実用性がない、使うあてがない)ものがいろいろ出てくる。使わないからといって、せっかく「ときめく」ものを捨ててしまうのはもったいない。そういうものは、あとから飾るといいらしく、「とくめく」ものを集めた「マイスペース」をつくると自分だけの「パワースポット」になるという。「ミニマリスト」は普通、その名の通り、モノの数を最小化することを目指すだろうけれど、「こんまりメソッド」では、「ときめく」人生を生きることを目指す。そういう理念の違いが、こういう片付け術に現れているように思う。

「収納場所の決め方の鉄則」も、とても重要だと思った。
それは、
1) 備えつけの収納から埋める
2) 大きなモノから場所を確保する
というもの。一見、単純なことのように見えて、なかなかできていない。備え付けの収納にはたいていモノが詰め込まれているので、一旦全部出して、カテゴリーごとに整理しながらときめかないモノを捨てないと、その収納場所をうまく活用しづらい。モノが溢れているので、新たなに収納場所を考えないと、と思っていても、備え付けの収納から思い切ってモノを全部出してしまうと、捨てるモノが意外と多く、備え付けだけで十分だった、ということがある。

こんまりさんの「収納四原則」もシンプルで、覚えておくと役立つ。
・とにかくたたむ
・立てる
・集中させる(人別、カテゴリー別、素材別に)
・四角く仕切る
ぼくは書類をつい机の上などに寝かして積み重ねてしまうけれど、立てる場所をつくれば、空間ができるし、取り出しやすくなる。

こんまりさんの片付けは、単に家をすっきりさせるとか、モノを減らすとかではなく、どのようにモノを付き合うか、片付けやモノとの付き合い方を通して、どうやってときめく人生を送るか、という哲学がある。だからこそ、これだけ日本中・世界各地に影響を与えているのだろう。以下、こんまりさんが考える収納の本質について、引用したい。

自分と生活をともにしてくれるモノたちがいきいきと輝くような居心地のいい定位置を決めてあげる。自分をいつも支えてくれるモノたちが安心して過ごせる居場所をつくってあげる。そんなふうに自分の持ちモノ一つひとつに感謝しながら、「モノと自分との関係」を最高に素敵なものにしていく作業、それが収納の本質ではないかと、私は思うのです。
(引用元:『人生がときめく片づけの魔法2』

最後の方で紹介されている、「モノに思い出を染み込ませながら生きる」というエピソードも心に残った(詳しくは本をご覧ください)。


人生がときめく片づけの魔法2(近藤麻理恵 著)


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