天草(テングサ)からところてん(もどき)とゼリーをつくる。


かれこれ5年以上前、旅行で秋田に行ったとき、たしか八森の漁港の産直で買ってきた天草(テングサ)がまだあった。

乾物なので賞味期限は気にしない…食べ方を知らずに買ってきたが、相方がネットで調べて食べられる状態にしてくれた。


まずは、熱湯にお酢(酢を切らしていたので代わりにレモン汁で)を入れてよく煮る(ストーブの上で1時間以上煮た)。お酢やレモン汁を入れることで、天草がお湯に溶けやすくなるようだ。


さらしで濾す。


容器に入れて、冷やして固める。うちには冷蔵庫がないが、まだ涼しいので常温ですぐに固まった。

ところてんをつくるには、このあと、「ところてん突き」という道具で突いて麺状にするらしい。

「ところてん突き」は、プラスチック製のものもあるけれど、買うとすれば自然素材のものがほしい。



こちらはヒノキ製。



竹製のものもあった。

海に近い家庭には昔はどこにでもある道具だったんだろうなぁと思った。相方がところてんのつくりかたをネットで調べていると、海辺でたまたま見つけて拾ってきた天草でところてん(寒天?)をつくった方のブログ記事が出てきたという。今では食べ物というと、お金を払って買うもの、というふうになってしまったけど、本来そういうものなんだろうなぁと話した。

ところてん突きが家になくても大丈夫。スプーンですくって、醤油とショウガをかけていただいた。


磯の風味がして、なんとも美味しい。形はところてんではないけれど、味はところてん。たくさん出来たので、このところ毎食のように食べている。

寒天というのは、従来のつくり方の場合、お湯で煮た天草を寒さで凝固させ、その後で乾燥させたものらしい。Wikipediaによると、工業的な製法の場合、「塩素系漂白剤で漂白したのち、煮沸抽出する」と書かれている。たしかに市販されている寒天は真っ白。塩素系漂白剤を使っていると知ると、食べる気がしなくなる。そのままの色でいいのに。従来の製本の場合、「沸湯に原料海藻を投入し、粘質分を溶出させるために硫酸または酢酸少量を加え」と書かれており、これも心配だ。

お酢やレモン汁で煮出し、色のついたところてんや寒天で十分だと思った。

一度寒天にすることで磯の香りが飛ぶようだけど、煮出して濾した汁に豆乳を加えてゼリーにしても美味しかった。



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by 硲 允(about me)
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