はっさくを剥いて全治1カ月以上の怪我。「怪我せぬことも仕事のうち」


先月、八朔(はっさく)を剥いていてケガをした。

親指を硬い皮に突っ込んで剥いていると、皮があまり硬かったらしく、爪と皮ふの間にはっさくが入り込んで、爪がちょっとめくれてしまった。

数日で治るかと思ったら、皮膚の切り傷のようにはすぐに治らないらしく、かれこれ、もうすぐひと月が経過する。最初は鉛筆で文字を書くにも痛み、ギターは弾けないし、畑仕事もできず、困ったことになった。鉛筆ほど筆圧の要らないペンで書くことにし、ギターと畑仕事はお休み。未だにギターと畑仕事は再開できていない。

はっさくでケガをするとは思いもしなかった。そんな話をすると、「それは『けっさく』だなぁー」とある人にツッコまれた。

痛い指をかばいながら書類を整理していると、和歌山の職人さんを特集しているパンフレットが出てきて、その中のお一人が、ケガをしないように注意するのも仕事のうち、と話されていて、なるほどー、と思った。さすが職人さん。手にケガをすると、本当に仕事にならない…。

ぼくははっさくが大好きで、子どもの頃から何百個も爪で剥いてきてケガをしたことがなかったので、油断と過信があった。

そういえば、昔、祖母の家に、はっさくを剥く道具があった。プラスチックでできた黄色い棒で、先が鈎(かぎ)のようになっていて、外側の厚い皮に突き刺し、スライドして剥けるようになっていたが、使った覚えはない。

みかんを剥いていて怪我をすることはよくあるのか、みかんを剥く道具がいろいろ販売されている。

こちらは、鳥のクチバシの形をした部分で剥けるようになっているオレンジ皮むき。





包丁で十字に切れ目を入れるだけでも、ずいぶん剥きやすくなる。


今回の怪我で、思わぬところに危険が潜んでいることを痛感した。職人さんを見倣い、「ケガしないことも仕事のうち」を心がけたい。


【関連記事】

by 硲 允(about me)