着古した「Life is Good」のシャツと繕い


気に入って、長年着続けて着古した、「Life is Good」のシャツ。

前に運営していたブログに、Life is Goodのシャツについて書いた2002年の記事が見つかった。少なくとも6年は着たようだ。

いかにLife is Goodが気に入ったかが伝わってきたので、6年前の文章を引用↓

「Life is GoodのTシャツは、とあるアウトレットに行ったとき、モンベルの店舗で初めて知った。

大学生の頃は、この種のアウトレットに入っている店で気に入る服が結構見つかったのだが、最近は趣味が変わってなかなか気に入るものがない。どうもデザインが安っぽい。ケバケバしい。見ていて嫌な気分になる。シーズンごとに入れ替わっても、どうにか新しいものを作らなければという感じがして、思いつきで作ったような余計な装飾がどんどん増えていっている気がする。よく探せばそうでないものもあるのかと思うが、店内に入って全体を見渡すとそういうものばかり並んでいるので、一つひとつ見てみる気にもならない。自分の趣味が変わってきたのか、売られている服が変わってきたのか、両方だと思う。連れ合いは、昔のほうがマシだったと言う。

スポーツ店なら余計な装飾のない服があるかと思い、モンベルに入ってみた。他のメンズショップは混んでいて音楽もうるさく、ウンザリしていたが、ここは広くて、やかましい音も聞こえず、オアシスに逃げ込んだような気がした。さっきまでイライラしていた気持ちがすっと落ち着いてきた。Tシャツのコーナーを見てみると、落ち着いた色のシャツが並んでいる。少し紺がかった青色のワンポイントシャツを買うことにした。

そして、Life is GoodのTシャツにも、このときに巡りあった。口を開いて笑っているキャラクターが、どうだろうと一瞬戸惑ったが、見ているうちに、そのほのぼのとした感じが気に入った。「Life is Good」というメッセージも気に入った。「Life is Great」や「Life is Beautiful」だったら買わなかったと思う。「Life is Beautiful」と本当に感じる瞬間が一生のうちに何度あるだろうか。僕はおいしいものを食べたときや、お風呂に入ってすっきりしたときに、大げさに「Life is Great」と思えるほうだが、生まれてから死ぬまでの一生(生まれるのが一生の始まりで死ぬのが一生の終わりかどうかは知らないが)を考えたとき、平時には「Good」というほうが自分の気持ちにぴったりする。服はたいがい何でもないときに着ているものだから、「Life is Good」くらいが着ていて落ち着く。その時は結局、水色と、オレンジがかった朱色の長袖Tシャツを買って帰った。

その後、会社に初めて着て行ったとき、着ていてあまりに楽なことに驚いた。家でパジャマ姿のままで仕事をしているときのような感じだった。いつもと比べて楽なので、いつも以上に仕事中に眠くなって困った。気を引き締めたいときには適さないが、ゆったりとした気分でいたいときにはちょうどいいと思った。職場であまりゆったりするのもどうかと思うが、肩が凝りにくく、体が疲れにくいような気がするのでその後も着て行っている。

Life is Goodのシャツが他にも欲しいと思い、その後も時々モンベルをのぞきに行ったが、新しいものが入っていなかった。どんどん減る一方で、どうやら取扱いをやめてしまったようだ。日本向けのウェブサイトも出来ていたが、閉じてしまったらしい。東京の街に出ると、もっと派手な服を着ている人が多い。こういう落ち着いたデザインは、日本ではあまり受け入れられないのかもしれない」

今読んでみると、当時の文章は、ネガティブな感情を積極的に描いていたなぁと、昔の文章を読むとそういうことが気になる。

それにしても、さすがに6年以上着続けると、襟元が伸びてみすぼらしくなってきた(着心地は相変わらずいいのだけど)。

襟元以外は大丈夫なので、まだ捨てる気になれず、相方にお直ししてもらった。


襟回り(というのかな?)にぐるっと布を巻きつけて縫い、首の後ろの部分にもあて布を縫い付けてくれて、もうしばらく、畑着としてお世話になった。


そのうち、さらに着古され、後ろもこんな状態。生地が薄くなって穴があくたびに繕ってもらっていたけれど、さすがに寿命が来てしまったらしい…。これ以上延命させるのは気の毒に思えて、別れを告げることにした。

Life is Goodのブランドをつくったのは、アメリカのバート・ジェイコブズ氏とジョン・ジェイコブズ氏の兄弟。大学卒業後、全米を車で旅しながらTシャツをつくったのが始まりらしい。

世の中には暗い出来事も多いけれど、いい人もいるし、いいこともある。ポジティブなメッセージをもっと世の中に発信し、ネガティブな思考を撃退していこう、という発想から生まれたブランドとのこと。そういう想いがこもっているだけあって、着ていると不思議と元気が出てくる。

Life is Goodのシャツは、前はモンベルで買えたのだけど、もう見かけなくなった。もう何年もお店では見かけたことがないけれど、通販では販売されているようだ。


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by 硲 允(about me)
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