千歯扱きでの稲の脱穀完了。ふるいとゴム手袋が大活躍!

お米の脱穀がようやく終わった。


今では普通、機械に乗って田んぼを走ると、稲刈りと脱穀が同時に済み、籾が外れた後の稲は同時に粉砕されて田んぼにばら撒かれる。脱穀に時間をかけていては米農家としては割に合わないが、うちはお米で生計を立てているわけではないので、ゆっくり時間をかけられる。今では実用的に使用している人がほとんどいないと思われる、千歯扱きで脱穀している


歯の隙間に稲を入れ、引っ張ると籾が簡単に外れる。本来、千歯扱きは写真に写っている部分以外に土台があって足で押さえるのだけど、土台は朽ちてしまったらしい。土台を作ろうと思いつつ、手で押さえてもできるので土台の無いまま4年目…。

籾を外してから、藁くずを取り除くのがひと苦労。


最近まで、手で一つひとつ細かい藁を取り除いていたが、ふるいとゴム手袋を使うと格段にスピードアップした。まずは、手で目立つ藁を取り除いたあと…


穂のままになっていて、一粒ずつに分かれていない籾をゴム手袋をはめた両手ですり合わせてバラバラに。籾は細かいトゲトゲが付いているので、綿の手袋(軍手)だとくっついて大変。

ある程度、籾が穂から外れたら、ふるいを両手で持って、左右に振る。手前を少し低くして左右に振ると、実の詰まった籾が手間に来て、藁や実の入っていない籾など軽いものが上のほうに集まる(ちょっと見にくいけれど、下の写真では左上に実の入っていない籾が集まっている)。それを手でつまんで取り除く。


この作業を繰り返していると、びっくりするくらい、きれいに選別できる。


藁くずを取り除き、実の入った籾だけになった様子。拡大↓


どんな手袋を使うかで、やりやすさがずいぶん違ってくるかもしれない。ぶかぶかだと作業しずらく、指先ですんなりと籾をつまめるくらいにフィットするサイズがいい。他のゴム手袋は試していないので比較できないが、合成ゴムではなく天然ゴムのものを選んだ。

朝から夕方までひたすら脱穀をし続けると、一日でこれくらいできた(↓)。


二日連続、籾摺りをし続け、ようやく完了!

稲は一輪車で何往復もして田んぼに還した。


これが朽ちて、また来年以降の稲の養分となる。稲刈りを終え、脱穀を終えた後の藁を還してようやく、今年のお米づくりも終わった、という気になる(既に年を越しているけれど…)。田んぼに「おつかれさま」と心の中で唱えた。


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by 硲 允(about me)
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