「Paperlike Pro」という目にやさしいディスプレイを購入。パソコン仕事が快適に


前々から気になっていたディスプレイ「Paperlike Pro(ペイパーライク・プロ)」を購入した。パソコン仕事による疲れ目で悩んでいて、目の疲れにくいディスプレイがずっと欲しかった。

E-inkを使用していて、紙と同じように、電灯や太陽の光で画面を見るようにできていて、ディスプレイ自体が光を発しない(バックライトが付いていない)ので目がダメージを受けにくい。大きさは13.3インチ。

メーカー(Dasung)の創業者である中国のSF作家Dong Gong氏は、パソコンの画面を毎日何時間も見る作家(それにオフィスワーカーやプログラマーなど)のために、より良いスクリーンをつくろうと、MIT、中国航天公司(China Aerospace Corporation)、中国科学院の科学者らの協力を得てPaperlikeを開発したという。

電子書籍リーダーにはこのようなディスプレイが使われているが、パソコン用に使える大きなディスプレイの場合、これまで技術的に難しかったようだ。

初期の「Paperlike」を改良した「Paperlike Pro」は、miniHDMIケーブルで接続するようになっている。届いた商品を開封してみると、miniHDMIケーブル2本と、USBケーブルが入っていた(USBケーブルでパソコンから電源を供給する)。どうしてminiHDMIケーブルが2本も入っているんだろうと思ったら、1本は壊れたとき用の予備だった。


反射防止のシートやスタンドも同封されている。



ソフトウェアが入ったUSBディスクは妙に高級感がある。


いよいよ、パソコンに接続・・・


パソコンやソフトの設定をして、最適なモードを探る。解像度は、800×600から1600×1200の間で変更できる。


パソコンの画面と両方を表示することもできるし、パソコンの画面を非表示にして「Paperlike Pro」の画面だけを表示することもできる。

使い始めてからもうすぐでひと月経つ。通常のディスプレイに比べて、目の疲れが全然違う。さすがに一日中パソコン作業をしていると目が疲れてくるけれど、それは本を集中して読みすぎたときの疲れと同じ感じで、画面が光らないからといって、どれだけ見ても目が疲れない、というわけではない。パソコンの光る画面を見過ぎて目が疲れたときは、蛍光灯や太陽の光にも敏感になって眩しく感じ、回復までに日数がかかるが、本やPaperlikeで集中して文字を読み続けて目が疲れたときは、少し休憩すれば回復する。

パソコンのディスプレイに比べて、カーソルの動きや、文字をキーボードで打ったときの表示など、全体的に少し遅いが、目が疲れにくいメリットが圧倒的に上回る。カーソルの動きは、パソコンの設定でマウスの移動速度を少し早めに設定すれば遅さが少し緩和される。文章を書いたり、ウェブサイトをブラウジングする分には、このスピードに慣れればたいして問題ない程度だとぼくは思う(もともと処理速度の遅いパソコンを使っているのもある。高速で動くパソコンに慣れていれば、ストレスを感じるかも)。目の疲れに悩んでいなくて、作業効率を求める方にはおそらく向いていない。パソコン仕事を毎日何時間もする必要があるのに、目が光に敏感でそのせいで思う存分パソコンと向き合えない、という人にはなんともありがたい道具だろうと思う。


日本から購入するには、2017年10月29日現在、おそらく米国のクラウドファンディングサイト「Indiegogo」で予約注文するのが一番安い。

E-ink Monitor with HDMI-Paperlike Pro | Indiegogo


日本では、SKTというネットショップが代理店として販売している。10月29日現在、ショッピングサイトのBASEで【はじめまして割】を実施していて、iphoneかAndroidアプリをダウンロードしてクーポンを入手すると10%引で買えるらしい。

Indiegogoはクレジットカードでしか支払えず、そのセキュリティが心配なと、SKTでは「購入から半年以内のハードウェアに関する故障(動かないなど)については、当店からdasung社に返送した上で、製造上の不具合などdasung社の責めに帰すべき事由であれば無償修理を行います」とのことでサポートが安心(外部破損や電流、水濡れ等の場合は有償修理)なので、ぼくはSKTから購入した。


Windows7のパソコンでソフトウェアを立ち上げると、立ち上げた瞬間に「Paperlike Pro」がかなりの確率でフリーズしてしまい困っていたけれど(ソフトウェアを起動しなくても使えるが、コントラストなどの細かい設定ができない)、SKTの方にメールで相談すると丁寧に対応していただき、新しいソフトウェアがメーカーのページにアップロードされているのを教えてくれた。ちなみに新しいバージョンのソフトも、パソコンの画面と「Paperlike Pro」の両方を表示しているときに起動するとフリーズするが、Paperlike Proだけを表示して起動するとフリーズしないことが分かり、問題が解決した。

「Paperlike Pro」のおかげで、パソコン仕事を快適にできるようになった。分量の長い記事やレポートなどを読むときは、以前はプリンタで印刷していたけれど、画面で快適に読めるので、インクや紙の節約にもなる。


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by 硲 允(about me)
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