「仕舞にする」（後片づけをする）のを習慣にしたい。散らかしたものを片づけよう

「開けたら開けっ放し。つけたらつけっぱなし」。相方によくそう言われてきた。後片づけをしなかったから。

最近になって、ようやく後片づけができるようになってきた。香川ではよく「しまいにする」という言葉を耳にする。漢字で書くと「仕舞にする」だろうか。「後片づけをする」という意味。

何事も開始して中途半端でやりっぱなしにすると、何も大成しない。まして、一つをカタチにできないうちに他のことを始めて、そんなことがいくつもあると、自分でも何が何だかわからなくなってきて、何がしたいのかもわからなくなってきて、何にエネルギーを注いでいいのかもわからなくなってきて、結局何も成し遂げられない、ということになりがち。他人が関わることの場合、他人にも迷惑をかける。

現在進行形で進めていることは何なのか、どこへ向かおうとしているのか、そのためにどういうプロセスが必要で今どの地点にいるのか、ということをちゃんと把握し、ステップを一つひとつ踏んでいかないと、なかなか前へは進めない。

後片づけを習慣にすると、広げっぱなし、散らかしっぱなしにしておくのが気持ちわるくなる。一つの作業をするときに、後片づけまでを頭に入れて行動するようになるので、ムダが減り、全体的な作業の効率も高まる。後片づけしておくと、次に再開するときもラクで気持ちがいい。後片づけして整理整頓しておくと、物をなくすことも減り、物を探して浪費する時間も減る。当たり前のことかもしれないが、そんな当たり前のことを今頃になって身をもって学んだ。

仕事がよくできる人の行動を見ていると、後片づけや整理整頓をきちんとしていることが多い。普段から後片づけや整理整頓をしていると、情報が整理され、頭の中も整理され、俊敏に動ける。責任を持って事を起こせる人は、事を始めてから「仕舞にする」ところまでを考えている。

香川出身の年輩の方と話していて、原発の話になった。「事故を起こした原発をよう仕舞にせんのに、他の原発を再稼働したり原発を海外に輸出したりして・・・」という話を聞き、「原発をよう仕舞にせん」という表現が妙に印象に残った。原発なんかは、後片づけ、後始末を考えずに始めてしまった悪例の最たるものだ。

放射性物質にしろ、その他、廃棄物、ごみ、環境にまき散らした有害物質などなど、世の中、仕舞にできていないものだらけ。身の回りから始めて、一つひとつ、仕舞にしていこう。


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