ドングリランド(高松市西植田町)を散策しながら、国語の授業について考える



自宅から自転車で約1時間45分。高松市西植田町の「ドングリランド」を取材の仕事で訪れた。予想以上に早く着き、約束の時刻まで時間があったので、散策して過ごした。

森の中を歩いていると、家の中にいると浮かんでこないような考えがいろいろと浮かんでくる。

ベンチに座っておやつのパンを食べているとき、なぜか小学校の国語の授業について考え始めていた。

重たい教科書を背負って学校に通っていたが、教科書の中に出てくる文章で特に好きなものはなかった。順番に音読させられるのも気が進まなかった。文章をひととおり読んだ後、手を挙げて感想を発表することを求められたが、感想なんて何もなかった。何も発表しないと嫌味を言われて傷ついた。今思うと、何も感想が沸き上がってこないような授業にも問題がある。

こんな授業を思いついた。

まず、クラスみんなで図書室に通って、タイトルや表紙を見て気になった本をそれぞれ読みあさる。読んでみて気に入った本を選び、それについて各自が発表する。あらすじを自分で書いたり話したり、特に気に入ったくだりを音読したり、どうして好きなのか、どういうところが好きなのか、といった感想を発表したり。好きでもなく、読んで特に心が動かなかった文章について何か発表しろと言われても困るが、自分の好きな本のことなら、誰に伝えたくなるかもしれない。

自主性のない学習はつまらない。気持ちの動かない学習は身に付かない。


それにしても、平日の昼間だということもあるけれど、ぼく以外にここを歩いている人には一人も出くわさなかった。高松の市街地からも簡単に来れるような場所に、こんなにいい散歩コースがあるのに、と思った。


保育園や小学生くらいの年齢のときにこういう場所で遊べる子どもはしあわせだと思う。街なかの狭いところで暮らしていて、こんなところに来て歩き回ったら、子どもも大人も帰る頃には来たときと顔が違うだろうなぁ、などと思った。



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