稲の二番穂(ひこばえ)に、稲の生命力を見る。


うちの近所の田んぼです。稲が育っているように見えますが、もうだいぶ前に収穫を終えた田んぼです。

近所のお米屋さんから、稲は強い、というお話を聞き、その中で、「刈った後でもまた伸びてきて穂を出すくらいやからね」と教えてもらいました。

小学生の頃、通学路に田んぼがあり、そういう様子が目に入っていたはずですが、全く関心がなかったようで、何も観察できていませんでした。香川に移住してから初めてその様子をちゃんと見ました。


先日まで花を咲かせていたのですが、もう実って穂を垂らしていました。


まだ塾していませんが、実が入っているのがわかります。

刈った後で伸びてくる穂を「二番穂」を呼ぶそうです。また、こうして再生した稲のことを穭(稲孫)と書いて「ひつじ(ひつち、ひづち)」と読むらしい。稲の蘖(ひこばえ)とも呼ばれます。

産直で初めて「二番米(鳥のエサ)」と書かれたお米を見たとき、これのことかと思ったのですが、違いました。(二番米というのは、お米を選別したときに小さかったり割れていたりしたものです)

二番穂に実ったお米も鳥のエサとなります。二番穂のお米は、食べものが他になかったら人間にもありがたい食糧だと思いますが、一番穂のお米のほうがやっぱり美味しいのでしょう。二番穂のお米を食べてみた、という情報がネットで探しても見当たらず、これは一番穂のお米より小さいので普通の機械で籾摺り(もみすり)できるのかどうかも謎です。

稲の生命力が感じられ、見ているだけで楽しめます。「稲孫(ひつじ)」は、俳句の秋の季語にもなっているそうです。

ちなみに、うちの田んぼの稲は、自然農法を提唱した福岡正信さんが生み出した「ハッピーヒル」という晩生種で成長がゆっくりなので、近所の稲の二番穂と同じくらいのペースで育っています。


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by 硲 允(about me)
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