フリーランスの休日と「生活の百姓」

香川のローカル線「ことでん」でお出かけ。正面に座っているのは「ことみちゃん」


香川に移住してから知りましたが、ゴールデンウィーク(GW)というと、この辺では田植えの季節です(まだこれからのところもありますが)。

近所の田んぼで田植えが始まってるなぁ、と見ながら、畑で種まきしたり、草刈りしたり、という感じで、ぼくはゴールデンウィークでもいつも通りの日常です。

電車で高松市の仏生山温泉に行くと、観光客でいつもより混んでいました。人混みは疲れるので、連休中はなるべく出掛けないようにしています。

フリーランスという働き方のいいところの一つは、休みの日を自分で決められることです。土日でも平日でも、基本的には好きな日を休みにできるし(仕事に差し支えなければ)、どういう頻度で休みをとるかもそれぞれの自由です。

といっても、ぼくの場合、この日を休みにしよう、と予め決めることは滅多にありません。夏の暑い時期は、真昼に家でデスクワークをしたり、雨の日はほとんど一日中パソコン仕事をしていたり、日によっては朝にちょこちょこっとパソコンをいじって、あとはずっと畑仕事をしていたり、かと思ったら、何週間か連続で、暇を見つけてはパソコンに向かったり… そんな感じで、季節や仕事の状況によって仕事の仕方が変わるのですが、「疲れてきたなぁ」と思ったら、休むことにしています。

家が仕事場でもあり、家にいると仕事の気分が抜けないので、相方と一緒に電車で高松まで出掛けて、買い物をしたり本屋やカフェに入ったりすることが多いです。そうやってのんびり1日を過ごすとかなり回復します。

昔は、ときどき疲れがどっと出て一日中寝ているようなことがあったのですが、最近はなくなりました。日常の暮らしで、疲れがたまらないように心掛けているからかもしれません(食べ物を変えたことも大きいと思います)。頭を使い過ぎたな、と思ったら、思考がストップするくらいまで畑仕事で身体を動かしたり、反対に、身体が疲れてきたな、と思ったら、無理をせずに身体の回復を待ちながらデスクワークを進めたり。無理をし過ぎると回復に時間がかかって、結局効率がわるくなるので、疲れ切るところまでいかないように気をつけています。だから、「連休」が欲しいとはあまり思いません。一日休めれば結構満足です(旅行に行くときは別ですが)。

そもそも、何が仕事なのかが曖昧な暮らしです。「仕事」というと、一般的には生計を立てる手段のことを言うので、「仕事は何をされてるんですか?」と聞かれたら「翻訳など」と答えますが、自分の中ですが、田畑の作業も、ブログや本を書くのも、家を改修するのも、森の手入れをするのも、仕事といえば仕事です。生計を立てる仕事との区別があまりない、という意味です。最近は本を買ってくれる方が時々いるし、ブログもちょっとは収益が出るようになってきたし、今年から野菜を少しずつ販売していこうと思っているので、世間的に「仕事」と言えるような仕事がこれから増えていきそうです。

環境活動家の田中優さんが提唱している「生活の百姓」という言葉を時々思い浮かべます。一つのことだけで生計を立てていくのではなく、暮らしのさまざまなことで収入源を持つ、というような意味です。ぼくはどうやら飽きっぽい性格らしく、気の向くままにいろいろやっていきたいと思っています。


【関連書籍】


月3万円ビジネス(藤村靖之)



月3万円ビジネス 100の実例(藤村 靖之)



ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方(伊藤 洋志)



小商いのはじめかた:身の丈にあった小さな商いを自分ではじめるための本(伊藤 洋志 (監修), 風来堂 (編集))


【関連記事】

フリーランスのいいところ。 - 珍妙雑記帖