化学調味料不使用の本物のさぬきうどんなら、丸亀の石川うどん。山地酪農牛乳を使ったプリンも絶品!


丸亀(香川県)に行くときは、開いていれば必ずといっていいほど「石川うどん」に行きます。


店の前に張り紙には、こう書かれています。
石川うどんより
・出汁は“化学調味料”を一切使用しておりません。本当の滋味をお楽しみください。
(化学調味料とは、うまみ調味料、アミノ酸、◯○エキス、たん白加水分解物、顆粒だしの素等)
・麺はゆでたてを提供いたしますので、多少お待たせする場合がございます。
・店内は禁煙です。
おそらく数少ない化学調味料無添加のお店で、ここまで素材にこだわったさぬきうどんのお店は稀有。


カウンター席のほかに、仕切られた半個室のような席もあります。

メニューはというと・・・

まず、お店のおすすめの「天ぷらうどん」。天ぷらの盛り合わせとうどんのセットで、デザート(乳化剤不使用のチョコレート)付きです。デザートは、季節によっては明石園芸のぶどうのときもあります。


「かけうどん」「ぶっかけうどん」「醤油うどん」など、他にもいろいろ。


これは初めて見ましたが、「香川の郷土料理 打ち込みうどん」がメニューに加わっていました。食べてみたかったのですが、前日までに予約が必要とのこと。「あと飯」も美味しそう・・・


面白いのが、ちくわの食べ比べ。


一般的なうどん店では、冷凍のちくわを使っていて、でんぷんがたくさん入っているので食感と味がどうしても落ちるそうです。石川うどんで使っているのは、練物産物地として有名な香川県観音寺市のほんもののちくわ。

初めてお店を訪れたときに、試してみました。たしかに、食感と味がぜんぜん違う! 先に観音寺のほんもののちくわを食べると、冷凍のちくわを1本食べ切るのがちょっときつくなったので、冷凍のを食べ切ってからほんもののちくわを食べるのがおすすめです。

今日も「てんぷらうどん」を注文。


季節の野菜を使った揚げたての天ぷらは、抹茶塩をつけていただきます。この日は、金時ニンジン、カボチャ、ヤーコン、レンコン、青じそ、菜の花(?)、えび。さくさくです。


このつややかな麺。出汁はどう表現したらいいものか・・・とにかくやさしい味です。

「かえし」と「白だし」は、本当の讃岐うどんづくりの製法で、毎日お店でかけ出汁とつけ出汁を作っているとのこと。
「かえし」とは・・・
醤油・みりん・砂糖を使って秘伝のかえし醤油(秘伝のタレ)を作り、数週間寝かせたものを白だしと合わせることにより、うどんかけ出汁・つけ出汁となります
「白だし」とは・・・
こんぶ・いりこ・鰹節・さば・あじから出汁を取ったものを「白だし」といいます。かえしと混ぜていない段階の出汁のことです。素材の量は一緒でも、火にかかる鍋の位置や入荷した素材の状態で毎回異なった味の「白だし」ができます。いかに安定した「白だし」を出せるかは職人の腕にかかります。
「白だし」だけで味見させていただいたことがあります。「白だし」だけを飲むことは初めてでしたが、その複雑で深みのある味わいをなぜか今もよく覚えています。

「てんぷらうどん」だけで結構満腹になりますが、おでんも取ってきました。讃岐のおでんは、味噌をつけて食べるそうです。お味噌も特別なもののようで、胡桃のような風味がしました。


そして、これまたこだわりのプリン。高知県南国市の斉藤牧場の山地酪農牛乳を使用し、カラメルの代わりに3年熟成させたみりんをかけて食べます。




山地酪農の乳牛は、山で放牧され、山芝を食べて育ちます。通常の乳牛の餌は、国外の安い飼料(農薬が含まれていたり、遺伝子組み換え作物の場合もあります)を食べ、牛舎で生活しており、平均寿命は5〜7年ですが、山地酪農の牛はその2倍も生きるようです。人間も牛もハッピーなプリンです。

この牛乳は、「ノンホモジナイズ」でもあります。「ホモジナイズ」とは、「脂肪球」というものを粉々に壊し、成分を均一にすることを指します。「ホモジナイズ」すると、高温殺菌が数秒で済み、コストを削減できますが、本来の牛乳の風味やうまみが薄れるそうです。

その一方で、「ノンホモジナイズ」の牛乳は、脂肪球を壊さないので胃液や消化酵素の働きを受けてゆっくりと消化・吸収されるため、お腹がゴロゴロとなりにくいとのこと。

産地酪農の牛乳は、臭みが全くといっていいほどありません。そして、「ホモジナイズ」されていないので、プリンの表面が生クリームのようになっていて、最初にそこを薄くすくって食べるのがまた美味しい。

贈り物やお土産用に、「うどんギフト」もあります。


◇出し付きうどんセット

お店で提供していえる麺と出汁をそのまま直送してもらえるセットで、注文を受けてから作られるそうです。

サイズは、特大 4,000円(16食分)、大 3,400円(12食分)、小 2,500円(8食分)の3種類(値段はいずれも税込み)。

◇お土産うどんセット

こちらは、常温で日持ちするうどんセット。

1箱 2,350円(税込み)
・うどん8食(2食入×4袋)
・出汁醤油(釜玉、醤油うどんのみ)※出汁はついていません
・しょうゆ豆(香川の郷土料理)

いずれも、送料は別途かかります(料金は発送地域によります)。詳しくはお店にお問い合わせください。電話でも申し込めるようです(0877-21-7767)。

「出汁教室と食の不思議」という講習会もされているそうで、いつか受けてみたいです。


日本で2番目においしい「出汁のとりかた」!? 1番はどこでしょう??

●お店の情報
石川うどん
営業時間 11:00〜15:00
定休日 毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
住所 丸亀市福島町54-8
電話番号 0877-21-7767




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