長い仕事を終えて「打ち上げ」をしようと思ったけれど・・・



半年以上かけて香川のあちこちを自転車でまわってきた取材の仕事が先日完了した。


終わったら「打ち上げ」で前から気になっているカフェにでも行こうと相方と話していた。それをちょっと楽しみにしていたけれど、いざ終わってみると、わざわざ出掛けなくてもいいか・・・という気になってきた。相方も同じだったらしい。

カフェで出してくれる、家ではなかなかつくれないような手間のかけた料理もいいけれど、毎日家で食べている玄米とスープだけで十分満足している。最近、スープの具はほぼうちの畑で育った野菜だけで足りて、自分で育てた野菜が一番自分の体に合っている気がするし、買うにしても、産地や栽培方法などがよくわかっているものを選べる。

わざわざ遠出する交通費や時間を考えると、ますます行く必要がないような気がしてくる。

東京でアパート暮らしをしていた頃は、しょっちゅう外食し、家で食べるよりも外食のほうが満足感が高かったけれど、香川の田舎暮らしになって、家(庭や田畑)で過ごす時間や家で食べる食事の満足度がずいぶん高まった。東京のアパートでは、家でやることと言えばパソコンを開いて仕事をするか何かものを書くか、くらいだったので、ずっと家にいると狭苦しくなってきて逃げ出したくなったけれど、今お借りしている綾川町の古民家と田畑では、家を直したり、田畑に行ったり、庭を手入れしたり、やることが無限にあり、気分や体調に合わせていろいろ選べるので、外に求めに行かなくてもやることがいっぱいある。たまに出掛けると気分転換になるし、新しい出会いや発見もあって楽しいけれど、家と庭と田畑でやるべきことが積んでいるので、それを一つずつ完了させていくのも楽しい。自分がやりたくてやるべきだと思っていることをやり遂げると、それ自体で満足が得られ、「打ち上げ」は毎日の玄米と野菜料理で十分らしい。「わざわざ出掛けんくても、毎日が打ち上げやん!」と相方と話した。

学生時代の「打ち上げ」といえば、高いお金を払って何が入っているかわからない料理を食べ、アル添(アルコール添加)の安酒をたくさん飲んで翌朝寝坊して体調もわるくだるだる・・・という感じだったけれど、一つやり終えたら、そんなロスタイム無しに次に進みたい。


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by 硲 允(about me)
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