「やめたこと(もの)リスト」。やめることは、新しく始めることでもある

ここ数年で少しずつ暮らしを変え、いろんなこと(もの)を「やめた」。今ではそれが当たり前になっているけれど、ちょっと振り返って「やめたこと(もの)リスト」をつくってみようと思った。

  • 洗濯機や合成洗剤をやめた
香川に移住してからは洗濯機を使わずに庭で手洗いするようになった。洗濯機を置くスペースがいらないし、電気を使わずに済むし、うるさくなくて快適なので、洗濯機には戻れなくなった。冬は水が冷たいけれど、洗っているうちにすぐに慣れてくる。ゴム手袋をせずに素手で洗っているけれど、「松の力」という松のオイルからできた洗剤を使っていることもあってか、手荒れしない。


松の樹液からできた濃縮無添加洗剤「松の力」500ml


  • 冷蔵庫を使うのをやめた
香川に移住してからは、冷蔵庫も使わなくなった。冷やしておく必要があるようなもの(豆腐など)は、買ってきてすぐに食べる。常時冷やしておく必要があるようなものは食べなくなり、それで特に問題がないことがわかった。冷蔵保存ができない分、塩漬けや醤油漬けなど、保存食の工夫も生まれた。

夏は炊いた玄米を常温で置いておくとすぐに発酵してしまうので、塩をきかせたおにぎりにしたり、酢飯にしたりする。発酵と腐敗の違いが、見た目やにおいや味でわかるようになった(家で味噌やしゅわさかさんなどを育てているうちに、発酵に向かう菌が家中に住み着いたようで、腐敗することはほとんどない)。


  • 炊飯器を使うのをやめた
7年くらい前、最初に玄米を食べ始めた頃、炊飯器で炊いていたけれど、どうもちゃんと消化できていない感じだった。土鍋に変えたらふっくら美味しく炊けて消化にもよくなって、それ以来、炊飯器には戻れなくなった。土鍋で炊くのは水加減や火加減などちょっとしたコツが要り、最初のうちは失敗することもあったけれど、慣れると簡単。冬はストーブの上に乗せておくだけで玄米が炊ける。白米を炊くときは「萬古焼」の土鍋を使うと、ますますふっくらとして、お米がツヤツヤと立つように炊きあがる。


萬古焼 大黒 ごはん鍋 黒釉手造り ご飯鍋 4合炊き 日本製 【しゃもじ付】送¥0



  • 化学調味料
有機栽培や自然栽培の野菜を食べ始めた頃から、化学調味料も避けるようになった。

それ以前はお鍋のスープやソースやケチャップ、マヨネーズなど、献立ごとにいろんな調味料を揃える必要があると思っていたけれど、最近は基本的に塩だけ(時々醤油や酢や味噌)。塩だけで食べると、素材の味がよくわかる。東京にいた頃、近所のスーパーで空芯菜を買ったとき、レジのおじさんに「何も入れるな。塩だけでいい!」と言われたのを時々思い出す。

ちなみに、塩はモンゴルの「天日湖塩 」を使っている。


天日湖塩 1kg フード 調味料・油 塩 [並行輸入品]



  • 砂糖をやめた
白砂糖はさまざまな工程を経て精製され、もはや化学調味料のようなものだといわれることもある。ぼくの場合、砂糖を食べると歯茎が腫れてくるので、めったに食べなくなった(外食で完全に避けるのは難しい・・)。

学生の頃は砂糖菓子が大好きでポッキーやタケノコの里やアーモンドチョコレートを何箱食べたことやら、という感じだけど、食べ過ぎて体に限界が来たらしい。

砂糖菓子をやめてすぐは、ちょっとした中毒症状が出て、食べずに我慢するのが大変だったけれど、しばらく食べなくなると、砂糖無しで平気になった。甘みがほしい料理やお菓子には、砂糖の代わりにハチミツやアガベシロップなどを使っている。


有機アガベシロップ GOLD 330g



  • 家で動物関係の食品を食べるのをやめた
外食では時々お肉をいただくこともあるけれど、家では全く食べなくなった。お肉を食べなくて元気がでるのかと心配してくれる人もいるけれど、やめてから体が軽くなってむしろ元気になってきた。最近では牛乳やチーズもめったに食べなくなった。タンパク質はどうやって摂っているのかと心配されることもあるけれど、豆や玄米で足りてそう。ちなみに、筋骨隆々のスポーツ選手でもお肉を食べない人がいるらしい


  • 病院に行くのをやめた
昔は風邪をひいたくらいで病院に行っていたけれど、自分で治せそうなときは病院に行かなくなった。どこか体調がよくないときは、「自然療法」という本を開き、野草や手当てで治す。なるべく自然な食べものを食べ、暮らしからなるべく化学物質を取り除くようになってから、そもそも病気をほとんどしなくなった。




  • クスリをやめた
よくわからない化学物質を合成してつくったクスリは飲まなくなった。一時的に症状がよくなるとしても、体全体や精神にどんな隠れた影響があるかわからないので、なるべく使いたくない。身近な野草を食べるほうが安心。現代人は化学的につくったクスリのほうが効くように思わされているけれど、適切なときに適切な野草を摂ると、驚くほどの効果がある。たとえば、歯が痛くてどうしようもなく困ったときにカモミールティを飲むとすぐに痛みがおさまったことが何度かある。



薬草の自然療法-難病も自然療法と食養生で治そう(東城百合子)



いろいろやめてみて思ったこと・・・


現代社会には、一見便利に見えて、体に害を及ぼしたり人間を怠けさせたりするものが溢れている。上に挙げたようなものをやめて、体が健康を取り戻してきたし、手足と頭を使うようになって、体と脳が少しは動き始めた感じがする。指先一つとっても、前までは筆記用具を持つかパソコンのキーを叩くか、何かのボタンを押すか・・・日常生活ではほとんどそれくらいで、野菜の種を蒔くにも指先が思うように動かなかったけれど、最近は小さな種でも簡単に扱えるようになり、いつの間にか指先が器用になったことに気づかされた。体は20代をピークに衰えていくとかよく言われるけれど、何歳になっても、体も頭も怠けさせずに鍛えれば思うように動くようになっていくものなのではないかと思う。

何かを「やめる」ということは、その代わりに新しいことや新しい方法を「始める」ということでもあり、自分が必要ないと思うものをやめればやめるほど学びも増えていく。自分に必要なく、誰の喜びにもならないようなことはやめ尽くして、本当に必要なことをどんどん始めていきたい。


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by 硲 允(about me)
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