和歌山の「吉備湯浅パーキングエリア」でひと休みしたとき、「紀州伝統野菜」と大きく書かれたこんなナスを発見しました。
「湯浅なす」という在来種で、和歌山県中北部に位置する湯浅で江戸時代から栽培されてきたそうです。
大正時代には、和歌山県で生産されるなすの約10％を「湯浅なす」が占めていましたが、大量生産を追及する過程で地元野菜の流通販路が減少するとともに、湯浅なすを使用した金山寺味噌の生産者も減少。2009年には、湯浅なすの生産農家が1～2軒まで減ったそうですが、湯浅町で金山寺みそを製造販売する「丸新本家」の専務取締役、新古敏朗さんの呼びかけで、湯浅なすを復活させるプロジェクトが始まったらしい。
じゃーん。まん丸で大きなナスです。
ちなみに、金山寺味噌というのは、「炒った大豆を引き割り、これに麦こうじと塩を合わせ、塩押ししたウリ、ナス、ショウガなどを刻んで混ぜて仕込み、さらにウイキョウ、サンショウ、シソなどを加え、密閉して3ヶ月ほど熟成させる」（Wikipediaより）というもので、ご飯に乗せて食べると美味しいです。湯浅なすは実が詰まっていて、熟成の過程で溶けて姿を消してしまいにくいので、金山寺味噌に適しているようです。
2011年に､湯浅町、湯浅町商工会、湯味会、湯浅なす勉強会、蒸っ子湯浅なす生産グループとイオンリテールが共同で｢和歌山湯浅なす推進研究会（蒸しっ子クラブ）｣という団体を設立していて、湯浅なすは近畿圏内のイオンでも販売されているそうです。
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