サツマイモを掘り、ツルと葉を食べる。葉はモロヘイヤの味に似ている。


香川の畑でサツマイモを掘るのは今年で3年目だが、年に1回なので、毎年、掘り時を忘れる。本で調べてみると、霜が降りる前に掘るのがいいらしい。10月23日は、七十二候で「霜始降(しもはじめてふる)」。つまり霜が降り始めるという意味。掘り頃が気になって調べてみたら、霜が降り始める直前のちょうどいい時季だった。

試しに掘ってみることにした。

うちの畑はサツマイモといろんな草が共生しているので、まずは草を刈るところから。


サツマイモのツルはずいぶん長い。根元に近い部分を残して刈り、ぐいぐいと引っ張る。


根元まで刈ってしまうと、どこを掘っていいかわからなくなるので注意。これくらい残しておけば目立つので安心。

サツマイモ掘り

根っこに近いところに鍬を入れると、芋を割ってしまう。初めて芋堀りしたときは、掘り出した芋がどれも傷だらけだった。3年目になると、芋の居所がだいぶわかってきた。
 
土から掘り出されたサツマイモ

草ぼうぼうで芋ができているか心配だったが、美味しそうな芋が姿を現した。この瞬間は毎年感動する。1年目に初めて掘ったのは、父母が香川に遊びに来たときだった。父親が、香川に来て一番感動したのはサツマイモを掘り出すのを見たときだと話していたのを思い出す。


芋を掘り出した後は、畝が穴ぼこだらけになる。1年目はまだ「後片付け」の習慣がついておらずそのまま放置していたが、最近は「後片付け」を心がけているので(子どものときに身につけておくべきですね・・・)、すぐに戻さないと気持ちわるかった(成長したかも!?)。


掘り出していると、時々サツマイモのいい香りがしてきた。見たところもう掘り頃で、掘り始めると止まらなくなった。

掘った後、しばらく天日干ししておくと甘みが乗るらしく、縁側に新聞紙を敷いて干してある。

山のようにあるツルは畝と畝の間や畝の上に置いて、土に還すが、少し食べてみることにした。家探しで香川に来たとき、塩江の「わあい」という場所に泊めてもらい、そのときにみんなでツルの皮をむいて料理したのが懐かしい。

サツマイモの茎と葉っぱ

相方がインターネットで調べたところ、ツルの太い部分ではなく、そこから分かれた細いツル(上の写真で手に乗せている部分)を食べるらしい(葉も食べられるとのこと)。


爪で何本もむいていると指先が痛くなってくるので、最初はピーラーを使用していたが、相方が効率のいい剥き方を発見。


太い方から細い方に向けて、全体の皮をざっと剥いていく。太い方の端は全部剥けても、途中で切れるので細い方まで最初から全部は剥けない。


食べる大きさにポキっと折ると、皮の剝けていないところがわかる。その皮を太い方と細い方の両方で剥く。この繰り返し。最初、相方から言葉で説明を聞いてもいまいちわからなかったが、やってみたらどういうことかすぐに理解できたのでお試しを。


ぼくはパソコン仕事がたまっていて少ししか手伝えなかったが、相方が大量に剥いてくれた。


塩を入れて茹でてアクを抜く。


佃煮にし、ご飯のお伴にいただいた。サツマイモのツルだと言われなければ、食べても何なのかわからないと思う。山菜のようでもある。

葉っぱはさっと茹でて、他の野菜と一緒に卵とじに。粘り気があってモロヘイヤのようだった。モロヘイヤと言われて出されたらそう信じ込むと思う。