かがわ・山なみ芸術祭(まんのう町エリア)が始まりました。旧琴南中学校へ


たまたま自転車で近くを通りかかって知りましたが、香川県まんのう町の旧琴南中学校で、「かがわ・山なみ芸術祭」の展示がちょうど始まったばかりのところでした。「まんのう町エリア」では、2016年9月17日(土)~10月10日(月)にかけて開催されます(主催は、特定非営利活動法人かがわ・ものづくり学校を中心とするかがわ・山なみ芸術祭2016実行委員会)。

普段は学校に行くことがないので、懐かしい感じがします。下駄箱に靴を入れ、スリッパに履き替えると、いきなりこんなのがありました。


見たところ、紙粘土か何かでできた街のようです。美術家で香川大学教授、かがわ・山なみ芸術祭実行委員長の倉石文雄さんと、琴南中学校、琴南小学校、香川大学によって共同制作された作品(「私の街・あなたの街・みんなの街」)だそうです。



階段を上ると、踊り場の窓がこんなふうになっていました。



現代美術作家、高草木裕子さんの作品で、トレーシングペーパーを用いているそうです。こういうの、つくってみたくなりました。


学校の廊下を歩くのはかなり久々。教室の中にも展示があります。


高澤日美子さんの作品(「山なみの移ろいにゆらゆらと」)。机で一人勉強している学生を、頭の上でゆらゆらしているものたちが応援してくれているような・・・勝手にそうイメージしました。

別の教室へ・・・


こちらの企画は、千葉尚実さんと長炭小学校によるもので、作品タイトルは、「校長先生のお悩み解決します」。このタイトルに惹かれ、説明をじっくり読みました。

今回ワークショップをするにあたって小学生時代の事を思い返してみました。先生という存在は家族を除けば子供が唯一日々触れ合う存在でありますが、子供が先生に相談する事はあっても先生の悩みを子供が知る由もなく、とりわけ校長先生という存在は学校のシンボルともいえる立場であるにもかかわらず、ほとんど話した事もないし、謎に満ちた存在でした。そんな謎にみちたエライ先生にも人間らしい悩みはあるだろうと思い立ち、その悩みを子供たちに相談し、子供達がディスカッションし、解決策を考えて実行します。
たしかに、小学校の校長先生の顔はなんとなく覚えていますが、遠い存在で、話したこともないし、どんな悩みがあるかなんて考えたこともありませんでした。

長炭小学校の校長先生の悩みを聞いてみたところ、「毎朝、起きた時に元気が出ないので、元気よく目を覚ましたい」とのこと。


子どもたちが議論して考え出したアイデアは、①「校長先生の好きそうなゆるキャラをつくる」、②「みんなの面白い映像をつくる(モノマネや歌)」。子どもたち一人ひとり、このアイデアに沿って具体的な案を考えたようで、壁に張り出されていました。隣で見ていたおじさんが、「ふふっ」と笑っていました。

そして、こんなゆるキャラができました。



校長先生は元気よく起きられるようになったかな~。


見ていて楽しくなる、微笑ましい企画でした。


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