イギリスでジュースに「砂糖税」導入。日本でも導入するなら「人工甘味料」にも適用すべき。

by Sugar Cubes / 63723146@N08


砂糖嫌いのぼくには興味深いニュースが入ってきました。

英国、ジュースに「砂糖税」を導入|WIRED.jp
英国、ジュースに「砂糖税」を導入 ...





英国では、砂糖を加えたソフトドリンクのメーカーに対し、「砂糖税」を課すことになったそうです。

ジョージ・オズボーン英国財務相が発表した予算案によると、砂糖税を導入した最初の年に約840億円の税収が見込まれるとのこと。結構な額になるんですね。税率は含まれる砂糖の量によって異なるらしく、1リットルあたり日本円にして29円〜38円とのこと。

オズボーン英国財務相は、こう語っているそうです。

将来、議会で働いていた自分を振り返ったときに、自分の子どもたちの世代に対して、『申し訳ない。砂糖を加えた飲料には問題があって、病気の原因になると知っていたけれど、難しい問題だから見ないふりをして何もしなかった』と言い訳したくないのです。

子どもたちの世代に対して責任のある大人になるには、砂糖以外の問題にも総合的に対処していく必要があるでしょう。

「砂糖税」が導入されるとなると、おそらく企業は人工甘味料に走るでしょう。

人工甘味料は、砂糖に比べて太りにくいという印象を持っている人が多いかもしれませんが、肥満につながるし人体に有害だとも言われています。

日本で使われている人口甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム。

サッカリンは発がん性リスクの懸念があり、多くの先進国で使用が激減し、カナダでは禁止されましたが、日本では漬けものなどの加工品に使われています。

アスパルテームは、知能低下や発がん性の疑いが指摘されていて、遺伝子組み換えによってつくられているそうです。

アセスルファムカリウムも、発がん性物質の塩化メチレンを含んでいるらしい。

イスラエル・ワイツマン研究所のエラン・エリナフ博士らの研究によると、人工甘味料は「耐糖能異常」というものを引き起こし、結果的に糖尿病や肥満につながる恐れがあるらしい。

カロリーゼロ商品や人工甘味料は危険!肥満や糖尿病の恐れ | ビジネスジャーナル
イスラエル・ワイツマン研究所のエラン・エリナフ博士らの研究チーム ...




2012年夏に、米国心臓協会と米国糖尿病学会が人工甘味料に関する合同声明も出していて、「糖類を非栄養甘味料(=人工甘味料)に代えることが、減量や血糖コントロールに有用、とするエビデンスは十分ではない」と明言しているとのこと。

人口甘味料が安全か危険か、いろんな主張がありますが、開発されてからたかだか数十年、今ほど食品に使われるようになったのは最近のことです。ラットなどの動物実験では、せいぜい2世代までしか研究されていないのが一般的らしい。しかも、ラットと人間は違います。

誰が、どういう機関が何と言っているか調べてみるのは大事ですが、それとともに、自分の直感や感覚で判断することも大事です。ぼくは人工甘味料の味が子どもの頃から嫌いでした。体にいいとはとても思えません。

「砂糖」と一概にいっても、「白砂糖」と「黒砂糖」では別物です。ジュースに使われることの多い白砂糖は、精製されたり漂白されたりする過程で化学物質が加えられ、ビタミンもミネラルも失われるそうで、いかにも体に有害ですが、「黒糖」は沖縄では昔からお茶うけとしておやつがわりに食されてきて、虫歯にもなりにくいと聞いたことがあります。

日本でも、厚生労働省の有識者会議が2015年6月に、砂糖への課税強化を求めることなどを盛り込んだ提言書を発表しています。

単に「砂糖」全般に税をかけるのではなく、何が健康に有益、あるいは有害かを見極め、有害なものに税をかけることによって、世の中に健康なものを広めていくのが国の役目です。「白砂糖」に税をかけるなら、「人工甘味料」にも税を適用すべきだと思います。


※その他の参考サイト
http://diamond.jp/articles/-/42333
http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/56804


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