芽が出ないように放射線を当てたジャガイモ、食べたいですか? 「食品照射」は気味がわるい。

公益財団法人環境科学技術研究所ウェブサイトより

ジャガイモから芽が出ないようにするために放射線を当てているという話を聞いたことがありますが、その様子(上の写真)を見てゾッとしました。

放射線の一つであるガンマ線を放出する「コバルト」というものが使われているらしい。こうした「食品照射」(食品に放射線を当てること)が行われているのは、日本国内では一箇所だけで、北海道の士幌町農業協同組合の「士幌アイソトープ照射センター」というところ。

放射線を当てたジャガイモがどれくらい出回っているかというと、平成19年度というちょっと古い出荷データですが、これは国内生産量の約 0.3 %に当たる約8000トンとのこと。加工品には使われておらず、放射線を照射した旨の表示が義務づけられているらしい。見掛けたことがあるような、ないような・・・。

厚生労働省医薬食品局食品安全部 資料より


「食品照射」をした食べものを食べても安全だという主張もありますが、牛レバ刺しに食品照射したところ発がん性物質ができたとの研究結果もあります。安全だと言っても、サルやネズミで実験しただけの話です。世界で最初に食品照射をした国は旧ソ連で、1958年にじゃがいもに照射したらしい。それからまだわずか60年足らずの歴史しかないわけです。人体に安全だと、どうして言い切れるでしょうか。ドイツやスイスでは、食品照射を全面的に禁止しているそうです。

日本では、ジャガイモだけに食品照射が認められていますが、他国では、タマネギ、ニンニク、肉類、魚類などにも使用している国もあるそうです。ジャガイモ以外は、照射した食品の輸入が禁止されています(照射したジャガイモがどれくらい輸入されているかは不明ですが)。

自分や誰かの健康を守るには、知識だけでなく、感覚だけでなく、どっちも総動員することだと思います。


<参考サイト>
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34761page=3
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/netforum/faq/faq/faq018.html
http://www.sih.jp/menu_s.htm
http://www.ies.or.jp/publicity_j/mini_hyakka/21/mini21.html