さぬき「こだわり市」の無農薬野菜はイオンでも買えます。こういうのはうれしい。


近所で野菜を買いたいときは、イオン綾川店のさぬき「こだわり市」で買っています。野菜コーナーの一角にある地産地消コーナー。農薬や化学肥料を使っているかどうか、細かく表示してくれているので助かります。その説明書きが面白いんです。


さぬき弁で書かれています。

Cは、化学合成農薬と化学肥料を使っていますが、これによると「しょうがなしに」使ったらしいです。

いつもAAの野菜や果物を探します。





AAの作物が一つもない日もありますが、この日はいろいろありました。ブロッコリーとシイタケを購入。

他のお客さんの様子を見ていると、農薬や化学肥料の表記を確認してなさそうな方が多いです。「オーガニック」への流れは、四国の他県に比べて香川は遅れているのではないかと感じています。

イオンでの販売は出張販売のようなもので、さぬき「こだわり市」はまんのう町に市場があり(まだ行ったことがありませんが)、三豊郡高瀬町の農家の臼杵英樹さんが平成15年に仲間たちとオープンされたそうです。

高松の自然食品店「ちろりん村」さんのウェブサイトで、臼杵さんのプロフィールが紹介されています。一部引用します。
 私は、1960年香川県三豊郡高瀬町に農家の長男として生まれました。高校卒業と同時に農業後継者として就農しました。ある時、アレルギーの子供をお持ちのお母さん方と出会い、「私達のために安全な野菜を作って欲しい。」が、きっかけとなり始めました。

しかし、年間120種類の栽培は大変でした。そこで、私が信頼する数人の方にお願いして栽培を手伝って頂きました。ある時、天候で沢山でき過ぎたことがあり、それを市場に出荷したところ二束三文でした。虫を手で取り苦労して作った物が・・!それがきっかけで、自分でそうした有機農産物の売り場を作ろうと思ったのが、産直市を始めた原点です。

そして、農業後継者の仲間に呼びかけて、産直を始めました。それから12年の年月で300人近い生産者が出荷する産直市になりました。しかし、その生産物は、私が目指す物ではなく、また、それを修正できる組織でもなくなっていました。私は、悩み、苦しみ、考え抜いて出した答えは、“さぬき「こだわり市」”独立でした。
【ちろりん村】有機栽培野菜を目指す讃岐こだわり市の紹介より

さぬき「こだわり市」では現在、無農薬・有機・減農薬をコンセプトに、栽培方法表示を徹底し、現地確認や、必要に応じて栽培方法の指導も行っているそうです。

県外の飲食店への販売もされています。

朝早くから商品の出荷準備に追われている直売所は、他の直売所とは少し様子が異なります。まるで色々な農作物の「見本市」です。首都圏から飲食店の料理人さんが「こだわり市」へ来て、野菜を見て、食べ比べて注文をします。現在は取扱い量の7割近くが、店頭販売ではなく県外向けの出荷となっているそうです。
「香川の今を未来につなぐために、生産者をもっと知ってほしい」(援農隊)より

さぬき「こだわり市」を始めるまでにはいろいろなご苦労があったという話を人づてで聞いたことがあります。当時は「無農薬」「オーガニック」などが今ほど世間に浸透していなかった頃。世間の常識を打ち破って新しいことを始めるにはいろんな壁が立ちはだかるものだと思いますが、上の記事に映っている臼杵さんの姿にはそれらを乗り越えてきた強さが滲んでいるように思いました。


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